ニューボーンフォトのポージング
ニューボーンフォトは、赤ちゃんがスヤスヤ眠っている写真がほとんどなので、
眠っているせいか、うつ伏せにしたり仰向けにしたりするポージングも
簡単にできるように思われがちです(少なくとも私はそう思っていました!)
ところが、初めてポージングを試みると、
実際に新生児の赤ちゃんをうつ伏せにすれば、
足がピョンと外に出たり、背中が反ってなかなかまん丸の形になりません(^^;;)
憧れの海外の写真家さんのニューボーンフォトとはまるで違う絵柄になり
全然できないことに愕然としたのを覚えています。
ニューボーンフォトにおいては、何よりもポージングの基本を学ぶことと、
ポージングの経験を積んでゆくなかで、技術のレベルを上げていくことが
大切になってきます。
ニューボーンフォトの基本「手はパー。」
ニューボーンフォトのポージングを習うとき、「赤ちゃんの手はパーにして指を揃えること」
と教えられます。
つまりは、手は握られていない状態にする方が正解だということです。
うつ伏せのときは手はほっぺの下、
仰向けのときは、胸元やお腹あたりに手がくるようにポージングをします。
その理由は主に以下の二点が挙げられます。
①赤ちゃんが良い感じに脱力して、スヤスヤと気持ち良さそうに眠っているように見えるから。
②写真に小さな指も写るから。
でも、ニューボーンフォトに正解ってあるの?
ニューボーンフォトにおいて、基本ポーズを習得するのは、とっても大切です。
ワークショップで教えるときもポージングの基本を忠実にお伝えしたいと思っています。
ただ、実際にニューボーンフォトを撮影する状況にいると分かると思いますが、
赤ちゃんがどうしてもグーが寝心地がいいということもありますし、
さっきまでパーにできたのに、今後はグーしかできなくなった
なんていう状況はいっぱいあります。
大人の寝心地が良い姿勢があるように、
赤ちゃんも、そのときどきによって
寝心地の良い悪いがあるんだと思います^^;
ママさんたちに
「手が、グーかパー、どちらが好きですか?」
と聞くことがあります。
「聞かれるまで、こだわったことがなかったです!どっちも可愛いな〜♡」
とお答えになる方がほとんどです。
どちらかというとパーかな?って答える方もいらっしゃれば、
普段パーにしてる姿は見たことがないので、いつもの自然な感じのグーが良いと
おっしゃるかたも沢山いらっしゃいます。
基本ポーズを忠実に再現しなければとこだわるのは、意外と撮る側の問題で、
ご家族の方は全然こだわっていないこともあるのです(笑)。
臨機応変に、全体像を見ながら撮影したい。
やはりニューボーンフォトは、生まれて間もない期間の、一生に一度しか撮影できない
貴重な撮影になります(そういう意味では結婚の撮影と一緒かもしれません)。
なので、出来るかぎり多様なカットを撮れるように、構図やパターンも工夫しなければなりません。
そんな中で、手をパーにしないからというだけの理由で、長い時間粘って、
他の構図が撮影できなくなるのは、本末転倒。
細心の注意を図りながら、丁寧な仕事をすることを常日頃から心がけていますが、
一方、一つのポーズがこうあらねばならないというこだわりを勝手に持ち過ぎて
総合的な撮影がおろそかになることは絶対に避けなければなりません。
丁寧に撮影することに基づきながら、両方の折り合いをつけて、バランスを取り、
お客様に満足していただけるような作品をお届けするというのが、
私のように一人で活動している人間にとって
一番大切なことになってくるのではと思っています。
改めてこうして写真を並べても、
私は手がパーでもグーでもどちらも可愛い!と思ってしまいます^^ !!
ニューボーンフォト専門写真家
フォトピア 飯田聡子
Fotopia Photography
https://www.newbornphoto.info/